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文章術│広告の作り方│エッセイ

【感想】検索刑事―SEOを意識したら最初に読むミステリ―

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検索刑事(デカ)

竹内謙礼さんの「検索刑事」を読みました。竹内さんといえば、楽天市場で2年連続ショップ・オブ・ザ・イヤーを受賞した経営コンサルタント。難しくなりがちなマーケティングを小説仕立てで面白く読ませるストーリーテラーの一面もあります。

今回の書きおろしは「検索」をめぐる話。まずは、アマゾンの紹介文。

IT会社社長が殺された事件を捜査中、警察に一通の脅迫文が届く。「『羽毛布団』のキーワードで1位を取らなければ、天誅を下す」・・・・・・。

新人女性刑事の京丸は、SEO業界を捜査するために、SEO会社やホームページ制作会社に聞き取り捜査に向かう。しかし、そこには今まで知らなかった検索エンジンの“裏"が浮かび上がり、ネット業界の闇の部分が広がっていた。

果たして、検索結果で上位表示される方法は解明されるのか? そして、IT会社社長を殺した犯人を逮捕することができるのか? 

 瀬尾がSEOを教えてくれる

新人女性刑事 京丸を支えるのが、SEOのエキスパートである高校生「瀬尾」。まんまです。瀬尾が、京丸とやりとりをしながら、キーワード対策、ページ構造、外部施策、コンテンツ制作まで、SEOの基本を教えてくれます。

この瀬尾君、意外と冷めていて、発言がすごく辛辣。SEOを推奨する本に見えて「SEOは甘くない」という現実を淡々と語ります。このあたり「マンガでわかるアフィリエイト」のあびるやすみつ著のような雰囲気です。

捜査をすすめる中で、京丸は、SEOの世界の現実と闇を覗きみることになります。次の項目では、瀬尾のクールな箴言をいくつか紹介します。

箴言がクリティカルすぎる

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リアルな世界では、確かに善悪の判断をするのは警察かもしれない。だけど、ネットの世界では、グーグルがすべてを司るルールなんだよ。

ゲームのルールは誰が決めているか。ここを見誤り、焦点がボケると何事も望む結果はでません。SEOの世界の胴元はグーグル。これに盾突いて商機は見いだせません。

 

世の中、なんでもそうなんじゃないかな。仕組みの盲点を突いたところにメリットが生まれれば、必ず、そこには人が群がるものなんだよ。例えば、クレジットカードの詐欺事件なんか、いつもシステムの盲点を突かれて問題になる。だけど、その抜け穴はすぐに塞がれて、二度と使えなくなっているだろ。

仕組みの盲点、情報格差を使って利ザヤを得ることを裁定取引といいます。まともな市場であれば、裁定は時間とともに解消されます。胴元に対策されること、あるいは、誰もがその手法を使いはじめると、自然と効力を失ってしまいます。長期的に効力を発揮するのは王道ということでしょうか。

 

人間、そう簡単に人の立場に立って考えることなんてできないんだよ。人の苦しみや悲しみなんて、第三者が理解することなんてできないんだ。 

人が何をどう感じているか。たとえば「お腹が痛い」といっても、その度合いは、他人にはわかりません。だいたいで想像するしかないのです。人の苦しみや悲しみは理解できないと知ること。その自覚があるからこそ謙虚な提案ができるのです。

 

彼らの目的は、”SEOをやっていること"なんだよ。SEOは売上を伸ばしたり、集客を増やしたりするための『手段』でしかないのに、それを『目的』にしてしまっているから、話がおかしくなってしまっているんだろうな。 

目的を達するための手段が、いつしか手段が目的に入れ替わってしまう。これはSEOに限らず実社会でよく観察されます。手段が目的化すると、必要な結果が出なくてもやめられません。手段を行使しているうちは安心感を得られるからです。

検索刑事は誰が読むといい?

検索刑事では、物語を通してSEOの全体像、流れがザックリつかめる本です。具体的な施策やツールの使い方は一切触れていません。

したがって、この本は、検索流入を意識したサイト作りを志す初学者、あるいは、SEO業者に仕事を発注しようと考えている企業の経験の乏しいWEB担当者にオススメできます。

年下の瀬尾にトキメク女刑事!?

検索刑事の見どころは、SEOの知識を総覧するだけではありません。主人公の女性刑事 京丸が、クールな年下の高校生、瀬尾に対して次第に心を魅かれていく。そうした描写も、物語のスパイスになっています。

文字も大きく表現もやさしいので、教本や実用書は苦手な方にもオススメです。

まとめ

 

検索やSEOが気になったら最初に読むと良い本。全体像をつかめるので、のちの作業が軸ぶれしません。各章の末で、要点が整理されているのも理解を助けます。