新聞と広告の向こう側

新聞のつくり方・広告を読み解く視点

SNSの「不明者・たずね人」の投稿は安易にシェア・リツイートしてはいけない

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行方不明者の届け出は、ここ5年横ばいで、毎年約8万人発生します。平成26年度の行方不明者は83865人で、 届け出の受理から1週間以内に所在確認に至った割合は73.7%。その後も含め全体の86.2%が所在確認されます。

大半は1週間以内に見つかるのですが、SNSでは、こうした不明者の情報を呼びかける情報が、シェア、リツイートされてきます。

人助けの気持ちからか、安易にシェア、リツイートする人が多いですが、新聞広告などに掲載する「たずね人」欄では、 掲載に際して、厳しい基準が設けられています。

中日新聞の広告掲載基準では「たずね人」広告は以下のように取り扱われます。

たずね人広告の掲載基準

  1. 内容や表示の不明確なもの、暗号めいた表示のものは掲載しない。
  2. 人権を損なうおそれのある表現を使用しない。
  3. 不当な謝礼・懸賞金の支払いなどの表示のあるものは掲載しない。
  4. 掲載については、事前に事実関係を記載し広告の申込者、連絡先の住所、電話(携帯は不可)、続柄などを所定の用紙に記入し掲載希望原稿に添付する。
  5. 原則として所轄の警察に届け出がでているものに限り掲載する。
  6. 「たずね人」と「広告主」の氏名は原則として表示する。
  7. たずね人の顔写真は原則として掲載しない。

取り扱った事例には、高齢者が痴ほう等で帰宅せず、家族が警察に届け出て、捜しているものがありました。 このときも、警察に届け出されているか確認をしました。

SNSで安易にシェアしてはいけない理由

大きな理由は、事実関係が明確でないからです。

捜している人は、それらしい理由を書きこむかもしれませんが、 はたしてそれが事実かどうかはわかりません。ストーカー行為、取り立て行為を目的として対象者を捜している可能性も否定できません。

また、事件性の高い場合や災害に巻き込まれた可能性のある場合は、素人がむやみに関わることで、 かえって事態を深刻化させたり二次災害を招く恐れがあるからです。

警察は原則「民事不介入」です。 それにもかかわらず届け出を受理し捜査をしているということは、事件性が高い、あるいは生命の危険が想定されているのです。 新聞社が「たずね人」の掲載に慎重なのはこうした理由です。

たずね人の投稿を見ても、安易にシェアやRTするのは控えましょう。

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