宿題で出る小学生向けの新聞の書き方を説明します。高学年の子が読んでわかるように書いています。
1年生から4年生は、おとうさん、おかあさんに読んでもらってくださいね。では、さっそくはじめましょう。
まずは、必要なものの準備からです。
- 新聞を作りの準備
- まずは新聞のレイアウトを下書き
- 新聞名と名前を書こう
- 記事のネタを決めよう
- 写真を選んでノリではろう
- 記事の本文を書こう
- みんなが読みたくなるタイトルと見出しを書こう
- リードはどう書くの?
- 記者の感想は社説に書く
- 下の枠2つには何を書くの
- まとめ
新聞を作りの準備
- 新聞用紙(四つ切/B4)
- 筆記具(鉛筆・色鉛筆・ペン・消しゴム)
- 写真(プリンタの印刷でOK)
- ハサミ、カッター、のり
- 定規
新聞作りは、四つ切り画用紙に線を引いてレイアウトする方法と専用の新聞レイアウト用紙を使う方法があります。
上の新聞作成用紙は、1つのテーマで手軽に新聞を作るのに最適です。順番通りに書いていくとだれでも簡単に新聞が作れます!
まずは新聞のレイアウトを下書き
最初は、新聞らしく見せる下書きを鉛筆で書いてしまおう。
四つ切画用紙を縦にして、鉛筆と定規を使って線や枠をドンドン引いていきます。
どんなふうに線を引けばいいのって?
下の見本をマネしちゃえ。
このように新聞記事の配置を決めることを「割り付け」または「レイアウト」と言います。
すぐ書ける新聞用紙(テンプレ)を公開
▶テンプレの印刷方法(スマホでOK)
PDFの1枚目は解説、2枚目は薄いグレーのガイドつきのテンプレートです。2枚目を印刷するとすぐに新聞の台紙として使えます。
新聞名などは空欄で自由につけられます。夏休み、冬休みの課題をはじめ、ほとんどの新聞に使えるようになっています。
コンビニではB4サイズで印刷を。印刷方法はこちら。パソコンまたはスマホから印刷予約をするだけで近くのセブンイレブンで印刷OK。登録も不要。
レイアウトは、このとおりに書いてしまうのがコツ。ネタで、友達と違いを出せばいいから。下書きができたら、わく線や記事のケイ線をサインペンでなぞっておこう。
ほかのレイアウトにしたいときは
新聞のテンプレート3種―マネして使えるレイアウト見本
も参考にしてくださいね。
新聞名と名前を書こう
見本は「冬休み新聞」という名前の新聞にしたけれど、君たちの好きな新聞の名前をつけるといいね。わくの中に大きく新聞の名前を書き込もう。
自分でカッコよくデザインしてもいいし、お父さんやお母さんに頼んでパソコンでキレイな字を印刷してもらってもいいよ。この部分は「題字(だいじ)」と言います。
ボクは新聞の名前(題字)の後ろに色をぬってカッコよくしたんだ。新聞名の下のわくには、ボクの学年と名前を書くんだね。消えないようにサインペンで書いておくよ。
記事のネタを決めよう
さあ、ここではじめて新聞に書く記事のネタを決めるよ。冬休み新聞なら、冬休みに君たちが体験したことで、一番心に残った出来事を選ぶといい。
クリスマス、お正月、家族旅行。何でもいいし、ちょっとしたことでいいんだよ。
- 心に残った体験を選ぶ
- よくばらず1つだけ選ぶ
記事ネタを決めるポイントは、この2つだけ。どう? いいネタ見つかったかな。
写真を選んでノリではろう
たとえば、ネタをお正月に、お父さんと作った「凧(たこ)あげ」にしたとしよう。その様子を伝える写真はないかな。
作っている様子でもいいし、広場で凧あげをしている様子でもいい。そういう写真を印刷して、写真のわくにピタッと貼はってしまおう。
写真がなかったら、絵を描いてもいいよ。このとき写真でも絵でも大切なことがあります。新聞はできるだけ「人物」を入れるんだ。君とお父さんが凧を作っている様子でもいいし、広場で友達がたくさん凧あげをしている様子でもいいね。
写真の説明文は?
写真の下に文字を書く線があるね。ここに写真の内容を説明する文章をカンタンに書こう。
写真に合わせて「パパと凧作りに熱中」とか「凧あげの子供でにぎわう広場」と書けばいい。ここは新聞用語で、キャプションと言うんだ。
>キャプションの書き方効果的な写真説明
これを参考にしてかっこいいキャプションを考えてみよう。
記事の本文を書こう
タイトルもリードも見出しも後回し。先に記事の本文を書いてしまおう。
なぜ、先に本文を書くのかというと、これらは全部、本文の「まとめ」だから。
先に本文を書いて、まとめを作る方がカンタンだよ。じゃあ、本文を書くコツを教えるからね。
本文は「あったこと」だけを書く
これはどういう意味か、わかるかな?
本文には、君の感想や想像を書かないということなんだ。あったこと、つまり「事実」だけを伝えるのが新聞記事の基本だから。
じゃあ、事実はどう書けばいいのかな?
事実は、5W1Hで書くというんだけど、小学生には難しいかな。かんたんに説明すると、次にあげる6つの内容を忘れずに書くということ。
- 「いつ」の話なの?
- 「どこ」であった話なの?
- 「だれ」が出てくる話なの?
- 「何」をした話なの?
- 「なぜ」そんな話になったの?
- 「どのくらい」の数・量の話?
これらの質問の答えをメモして文章にしよう。ペンちゃんが書いた、凧あげの例を紹介するから参考にしてね。
【いつ】お正月の1月2日に【どこで】近くの木曽川の河川敷に【だれ】パパと【何】凧あげにいきました。【なぜ】「子供のときは、自分で凧を作ったんだ」とパパが話したのがきっかけです。年末にパパと作った凧は、風にのって【どのくらい】100メートルの糸が全部出てしまいました。ボクたちの手作りの凧が一番高くまで上がりました。
この体験で君が「どう感じたのか」は、別の枠に書きます。記者の感想・社説のところだね。
本文は、気持ちをおさえて、事実や出来事だけを書くようにしようね。記事は鉛筆で下書きしてからサインペンで清書しよう。
さらに詳しく記事の書き方を知りたい人は「記事の書き方のポイントと注意点」も参考にしてくださいね。
みんなが読みたくなるタイトルと見出しを書こう
本文が書けたら、タイトルや見出しを作るのはカンタンだ。
先生や友達が、記事を読みたくなるように本文の印象的な言葉を抜き出して作ります。タイトルは、一番目を引く部分だからインパクトのある言葉がいいね。
凧あげの例をあげておくね。
- 上空100メートル!手作り凧が舞い上がる
見出しは、タイトルよりは少しおさえめに書くといいね。たとえば「はじめての凧作りに挑戦」とか。「はじめて」という言葉が、いかにもニュースらしいね。
「新聞の見出しのつけ方」も参考にしてね。
リードはどう書くの?
リードは、記事をざっくりと伝える部分。
くわしい事実は本文に書いたからね。ここは、本文が読みたくなるように「ヒミツめかして」短く書くのがコツ。
リード文の基本的な書き方は「新聞のリード文の書き方(文例付き)」をあわせて読んでおいてください。
君の新聞を読んだ友達が「えっ、どういうことだろう?」と思うように書くといいよ。ピヨ先生が凧のネタでリードのお手本を書いてくれた。
お正月は、凧あげでにぎわう木曽川河川敷。しかし今年は、ちょっと形のちがう凧が、みんなの注目を集めた。はたしてその凧とは――。
どうだろう。ずいぶん秘密めいて、気にならないかな?
記者の感想は社説に書く
さあ、ここまできたら完成は近い。
いよいよ体験の感想を書くときがきたよ。新聞では、記者の感想は社説(しゃせつ)か、コラム(かこみ)で書くことになっています。
今回は、社説に君の感想を書きます。
ここはお手本を示す部分ではないので君の感じた気持ちを素直に書いてね。難しかったところ、面白いと思ったところ、発見、この体験をしたことで、今度やってみたいことなんかでもいいね。
枠に「社説」とか「感想」と書いて、自由に書こう。
>新聞の編集後記の書き方
下の枠2つには何を書くの
実際の新聞では、この部分は広告になっています。「何かを買ってみたら」とか「やってみませんか」という案内だね。
新聞だと週刊で「本やCDのベストセラー」のランキングを載せていることもあります。
10大ニュース│ランキングは面白い!
冬休みだと、年の変わり目だから、ランキング形式で、今年1年の10大ニュースなんかが面白いね。先生や友達も楽しんで読んでくれると思うよ。
参考までに2022年の主なニュースを紹介しておきます。内容に手を加えてオリジナルのランキングを作ってみよう。
2022年の10大ニュース | |
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1位 | 安倍元首相撃たれ死亡 |
2位 | W杯日本代表16強 |
3位 | 知床観光船 沈没事故 |
4位 | 大谷 2桁勝利2桁本塁打 |
5位 | 村上 56本塁打・三冠王 |
6位 | 円安1ドル150円突破 |
7位 | 北京五輪 冬季最多メダル |
8位 | 旧統一教会 政治問題化 |
9位 | 藤井竜王 最年少五冠 |
10位 | コロナ感染 1日10万人 |
おすすめの本紹介のコーナー
もうひとつの枠には、休み中に読んだ本でおすすめがあれば紹介してみたらどうだろう。
リードの書き方を参考に、先生や友達が本を読んでみたくなるように書くのがコツ。
ランキングや本のコーナーは、これにこだわる必要はないよ。ペンちゃんは何を書いたのかな?
ボクは、おすすめの本の紹介や10大ニュースの代わりに「凧の作り方」をここに紹介したんだ。作り方の手順を絵と文章で伝えたよ。ボクの新聞を読んで、友達も手作り凧に挑戦してくれたらうれしいなあ。
まとめ
新聞作りのコツは、まずレイアウトの下書きを先に書いてしまうこと。
そして記事に何を取り上げるかを決めて、手順どおりに作っていけばカンタンです。手を動かして、書けるところからどんどん書いていこう!
以下の記事では、夏休みの新聞作りについてネタの選び方から紙面の作り方まで解説しています。併せて読んでみてください。