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音読指導のポイント - 詰まる・つっかえるを解消【小学生】

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うちの子は音読が苦手です。
何度もつまったり、おかしなところで切って読んだり…勝手に別の言葉に読み替えたりします。

学校の先生からは音読カードを渡されてチェックするように言われています。どのようにしたらよいか、困っています。

 

この記事では、小学校低学年の音読が苦手なお子様を持つ保護者に向けて、効果的な音読の家庭での指導方法をお伝えします。

 

音読指導のポイント

音読の価値は、子ども自身が「読めているつもり」に気づけることです。親は、そうした気づきを促すサポートに徹しましょう。

具体的には次の2点

  • 親が少しずつ区切って読んでからマネをさせる
  • 言葉のまとまりごとに「/」を入れて読ませてみる

 

音読の例文と指導法

次のような文章を読ませてみると、子どもが、どのくらい先の文字を目で追うことができているかがわかります。

音読の例文

①そのろうそくはいつからかはしらないが消えてしまっていた
②高い場所は長いのでないととどかないよ

この文章の場合、小学校2-3年生くらいでもスラスラと読めないはずです。

音読でつまずいたときは、1-2回で修正できる子もいれば、何度読んでもなかなか自力で修正できない子もいます。その場合は「読み直し」を指示するのではなく、次のような教え方に切り替えます。

 

例文1の実際の教え方

 

じゃあ、今から少しずつ区切って読んであげるから、まねして読んでごらん

 

 

うん

 

そのろうそくは

 

 

そのろうそくは

 

いつからかは、しらないが

 

 

いつからかは、しらないが

 

消えてしまっていた

 

 

消えてしまっていた

 

教え方のポイントとしては、英語学習のようにリピートさせることです。

目で読むのが苦手な子どもでも、耳から入った言葉を繰り返すのは簡単にできます。大事なのは、必ず文章も目で追わせること。

エンピツを持たせて、親の声がいったん止まるたびに区切り目に/(スラッシュ)を入れさせると、ちゃんと目で追えているかどうかがわかります。

 

文字を正しく区切れないとき

文字を正しく区切れないのは、言葉をまとまりで把握できないということです。

それは言葉のかたまりを耳から取り込む経験の絶対量が足りないことを意味します。「いつからかは」というフレーズを何度も聞いたことがあれば、自然とそこで区切ることができるはずなのです。

聞く経験の不足を補うためにも、音読の苦手な子は、自力で読ませることばかりにこだわってはいけません。

 

例文2の音読でわかること

②高い場所は長いのでないととどかないよ

この文章をスラスラ読める子は、文字をかなり先読みして前後関係を把握できているといえます。

苦手な子は「高い場所は長いので、ないと…」と誤って区切り、「ので」を理由の意味で受け取っている可能性があります。

しかしこれは、棒などの「長いものでないと」という意味です。これが瞬時にわかるには「長い」あたりを読んでいる時点で、目は「とどかないよ」あたりを捉える力が必要なのです。

 

音読でつっかえたらその場で正しい読みを教える

音読の途中で子どもが読み間違えたり、つっかえたりしたら、その場ですぐ修正を促しましょう。正しい読みをサラッと教えるだけで大丈夫です。

また声の大きさは気にする必要はありません。

もしも、大きな声を出させたいときは「大きな声で」と言わず「高い声で」と伝えます。それだけで、声がかなり聞こえやすくなります。

また音読カードを家庭でチェックする場合は、保護者の主観で構いません。少しプラス評価するくらいでよいでしょう。

 

まとめ

小学校低学年の家庭での音読指導は、「親が少しずつ区切って読んでからマネさせること」がポイントになります。

言葉のかたまりを耳から取り込む絶対量を少ないうちは、どこで文章を区切れば良いかが子どもには判断できません。

また、読み間違えたときは、その場で正しい読み方に修正することです。音読のときの声の大きさはこだわる必要はありませんが、「高い声で」と促すと、かなり聞こえやすくなります。

音読カードは、厳しく採点する必要はなく、自信がつくように、ちょっと多めにプラス評価するつもりでチェックすればいいでしょう。

以上、音読指導のポイントでした。

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