新聞と広告の向こう側

新聞のつくり方・広告を読み解く視点

誰に何のために伝えていますか?「伝えることから始めよう」ジャパネットたかた 髙田明著【書評】

ジャパネットたかたの創業者、髙田明さんの著書「伝えることから始めよう」を読みました。すごくいい本だったので、 このブログで紹介したいと思います。

みなさんのなかには、ブログで何かを売ったり、おすすめしたり、ということをしていらっしゃる人がいますよね?

で、単刀直入におたずねしたいのですが売れていますか?

なかなか思ったように買ってもらえなくて、いろいろ文章や魅せ方を工夫したりしていると思います。わたしも同じです。 伝えよう、伝えようとしているのに伝わらない。いやになりますよね。

でね、この本を読んで気づいたんです。
誰彼の区別なくよい商品だとおすすめするのは違う、と。 買うことで、感動なり、幸せなりが実感できるだろうという人を選んで伝える必要があると。

先に引用した方が、わかりやすいと思いますので「伝えることから始めよう(P134-135)」から髙田前社長の文章をご紹介します。

ミッションは「なぜ、何のために伝えるのか」ということですね。これが曖昧だと、そもそも伝えたいという情熱は湧いてきませんよ。 私はジャパネットたかたのミッションは、商品の先にある「感動」をお伝えし、商品を手にしたお客さまに「幸せ」をお届けすることだと考えてきました。 ですから、私は何よりも先に皆さんの幸せに想いを馳せることにしています。そうすると、伝えたくなります。伝えずにはいられなくなるんです。

私は自分が売った商品は必ず、お客さまに感動していただけたり、お客さまの生活を楽しくしたり、便利にしたり、 豊かにしたり、ときには人生を変えてしまったりすることもあると信じています。 反対に言えば、お客さまに喜んでいただけると確信のもてる商品しか販売してこなかったと断言できます。 そういう商品だけを一生懸命に探して選んできました。そして、伝える前に「なぜ、何のために」売りたいのか、「なぜ、何のために」伝えたいのか、 ということを徹底的に考えてきました。

よくマーケティングの説明で、文章を書くときはペルソナという「伝えるべき相手」をリアルに想像して書きましょうという教えがあるでしょう?

これも、そのペルソナに買っていただきたい、という意味だけではないと思うんですね。裏返していうと、その人以外には、感動や幸せをお届けできないから、 今回は伝わらなくていいというポジティブな選択ともいえます。

売り込みは「商品を必要としない人には売り込まない」という信念と対になって成果が出るのだと思います。誰彼なく、おすすめしているのではなく、 あなたにとって、きっと感動や幸せにつながる商品だという確信と情熱が、結局は、相手からの信用となって「伝わる」のではないでしょうか。

★★★

ブログの記事でも同じだと思います。タイトルや冒頭で「対象読者に呼びかけ」をする方法があります。

これも呼びかけた人に反応してもらいたいという意味だけでなく、関係のない人には「お伝えしませんよ」という信頼のメッセージであるとは思われませんか?

ちゃんと必要な人に向けて熱心に伝えているのだ、とわかっていただけると、それは結局、読者さんやお客さんからの「信用」になって、結果にも表れてくるんですよね。

伝えようと思う前に「誰に」「何のために」という根本をしっかり考えること。それがわかれば、文字は大きいほうがいいのだろうかとか、写真はどうかとか、 ちょっと動画を入れてみようかとか、自分の儲けという視点だけではなくて、お客さんの立場になってアイデアが湧いてくると思うんです。

この本を読んで、髙田前社長のやさしい、あたたかい語り口で「伝えること」の根本にある「想いの大切さ」にハッとさせられました。