新聞と広告の向こう側

新聞のつくり方・広告を読み解く視点

中学生のための新聞記事の書き方

学生向け新聞記事の書き方

2017.3.20更新

中学の宿題に出るのでしょうか。このブログは、新聞の書き方で検索されることが多いようです。どのように書くと新聞記事らしくなるのか、を調べる方が少なくありません。そこで、このエントリでは、新聞特有の文体のポイントを説明します。

 

新聞記事は取材情報

記事は、記者が、現地に足を運んだり、関係者に話を聞いて集めた情報(資料)をもとに書きます。記者は、出来事と読み手を文章でつなぐ、仲立ちが仕事です。新聞では、伝聞(また聞き)ではない、根拠のある事実を端的に伝えます。

事実を端的に伝えるために、新聞記事では5W1Hが重用されます。

 

情報を端的に伝える5W1Hとは?

When│いつ
出来事は、いつ行われる(た)のか、日時、期間を示します。

 

Where│どこで
出来事は、どこで行われる(た)のか、場所、舞台を示します。

 

Who│誰が
出来事の登場人物・関係者は誰か。行為の主体者を示します。

 

What│なにを
行われる(た)のは、どんな出来事かを示します。

 

Why│なぜ
なぜその出来事は行われる(た)のか。背景、目的を示します。

 

How│方法・量・価格
出来事は、どのように行われる(た)のか。量(How many)・価格(How much)を示します。

新聞記事では、このように5W1Hの切り口で、これから起こる出来事、あるいは過去に起こった出来事を客観的に伝えます。

 

新聞は「です・ます」「だ・である」調ではない

新聞記事というと「だ・である」調で書くと思われがちですが、実際の新聞を読んでみるとわかりますが違います。「です・ます」「だ・である」も書き手の主張を伝える文末表現だからです。

前項でも書いたように新聞記事は、社説やコラムを除いて、書き手の主張(意見)を伝える場ではありません。5W1Hで確かな事実のみを伝える場です。意見や解釈は、事実を知った読み手に委ねられます。したがって、記事は中立的立場で書く必要があります。

 

文末は現在形・過去形・体言・用言止め

現在の出来事、これから起こる出来事は、文末を現在形で書きます。過去の出来事は、過去形で書きます。時制に関係なく「体言・用言止め」は、新聞文体で頻繁に使われます。

現在・これからの出来事
9月30日、蟹江町の神明社で恒例の秋の大祭が行われる

 

過去の出来事
9月30日、蟹江町の神明社で恒例の秋の大祭が行われた

 

体言止めとは、文末を名詞、代名詞で終えるもの。用言止めは、動詞、形容詞、形容動詞で終えるものをいいます。事実を簡潔に伝える新聞記事では、体言止め、用言止めが多用されます。

 

体言・用言止めの例
企画したのは、地元の女子高生15名。代表の○○さんは「このイベントをきっかけに地元振興の意識が高まって欲しい」と話す


新聞記事では、記者が意見を述べることはできませんが、関係者の意見は、誰が話したのかを明示し「」書きで、紹介できます。誰の意見を採用するかは、記者の裁量です。この裁量に記者の主張が込められているともいえます。

 

新聞記事の印象操作

新聞には記者の主張を書かないのが原則。しかし事実に、新聞社の主張を巧妙に紛れ込ませている例は少なくありません。代表的なものを挙げます。

  • 5万人の来場者で賑わった
  • 売上は前年の13%減と大幅に落ち込んだ

賑わったのかどうか、13%減が大幅かどうか、これらは記者の解釈です。本来は「5万人が来場した」「売上は前年の13%減の○億○千万円」とだけ書きます。あなたが新聞記事を書くときは、事実だけを書くように心がけてください。

 

まとめ

新聞記事は、取材に基づく事実を「5W1H」の切り口で読み手に伝えましょう。事実を伝える文体のため「ですます」調、「だ・である」調は用いません。現在・未来の出来事は現在形、過去の出来事は過去形で書きます。

限られた紙面に事実を濃縮するため、文末は、名詞・代名詞で止める体言止めが多用されます。記者の主張、意見、解釈は記事に書きません。ただし、関係者の発言は、カッコ書きで誰が話したかを明記して紹介できます。

記事は、出来事のあらましを正確かつ簡潔に読み手に伝えるものです。読み手が、多様な意見、解釈を持てるよう、事実を中立的な立場で書きましょう。

 

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