新聞作りの締め「編集後記」は、どのように書けばよいのでしょうか。
この記事を読むと、誰もが悩むことなくスラスラと編集後記が書けるようになります。
編集後記を必要な要素は3つあります。要素ごとに何を書けばよいかを具体的に解説。それらを組み合わせるだけで編集後記が完成します。
実例をあげて説明します。あなたも編集後記に挑戦してみましょう。
編集後記とは何か
編集後記とは「あとがき」のこと
編集後記とは編集者が書く「あとがき」のことです。雑誌や本などの最後に書かれる文章です。
内容は基本的に自由ですが、多くの場合、定型の書き方があります。この記事では学習新聞で使える編集後記の例も紹介します。
学習新聞では、新聞の最後に編集後記の囲み記事を設けることが多いです。
新聞の編集後記は誰が書くの
記事を取材した生徒が書く
通常、編集後記は編集者が書きますが、原稿執筆者が書くこともあります。
編集者は、新聞・雑誌や書籍などの出版物を企画し、出来上がるまでの制作全体を管理する人をいいます。
英語ではeditorial note(編集者の記録)
学習新聞の編集後記は、新聞作りに携わった生徒が書くのが一般的です。
編集後記の役割
編集者と読者の心のかけ橋
- 書き手と読者の距離を縮める
- 書き手の人柄を伝える
編集後記は書き手と読者の距離を縮める役割があります。
読者の関心の高い話題を掲載した記事本文の特集とは異なり、書き手の「人柄」を表現できるのが編集後記です。
編集後記は何を書けばいいの
新聞作りの裏話や感想を書く
読者との距離を縮め、書き手の人柄を伝える簡単な方法は次の3つです。
- こぼれ話(余談)
- 苦労話(失敗談)
- 感想と今後の展望
こぼれ話とは、記事の本筋から外れた、ちょっと興味を引く話題。重要度がそれほど高くない「余談」に近いもの。
苦労話とは、記事の取材、編集での苦労とそれを乗り越えた喜びを読者に伝えることをいいます。新聞作成時の失敗談も編集後記の題材になります。
感想は、新聞作りを通して心に感じたことを書きます。締めに次回新聞で取り上げたい題材について語るのも定番です。
編集後記の書き方
新聞の編集後記は、「あらまし」「感想」「今後の展望」の3つの要素に分けて書いてから、組み合わせると簡潔にまとまります。
編集後記の3要素
- 記事のあらまし(まとめ)
- 感想(気づき・こぼれ話・失敗談)
- 今後の展望(意欲・希望)
新聞を書き上げた後、この3点を意識して情報を整理してみましょう。次項では、京都を取り上げた修学旅行新聞を題材にして実際に編集後記を書いてみます。
編集後記の例:修学旅行新聞
次項でこの新聞をもとに「感想」でまとめた編集後記と「失敗談」を入れた編集後記の作例を示します。
感想でまとめた編集後記
感想を中心に編集後記をまとめると優等生的なまじめな感じに仕上がります。
失敗談を入れた編集後記
失敗談を入れると親しみやすい編集後記に仕上がります。
編集後記を書くときの注意点
- 長く書きすぎない
- 難しい言葉や漢字を使いすぎない
- 内輪ネタに走らない
編集後記は100文字程度で簡潔に書きます。
書き方のコツは、要点を絞って長く書きすぎないことです。また、読者に親近感を持ってもらうためには、難しい言葉を使わないことも大切です。
ただし「内輪ネタ」は避けた方が良いでしょう。
集団の内部では盛り上がっても、外部の人にとっては意味不明で閉鎖的な印象を持たれることがあるからです。
編集後記の書き方:よくある質問
Q:感想と編集後記のちがいは?
A:感想は記事を書いて心に感じたこと。編集後記は、自由に書ける「あとがき」なので基本何を書き手もOK。編集後記で書かれる主なものを挙げておきます。
編集後記でよく書かれる内容 | |
---|---|
感想 | 苦労話 |
失敗談・トラブル | テーマを決めたいきさつ |
取材中のできごと | 記事の補足 |
次の展開 | 関係者へのお礼(謝辞) |
Q:社説と編集後記とのちがいは?
A:社説は新聞社の主張、編集後記は新聞を書いた人のあとがき。社説の書き方は下記の記事で紹介しています。
まとめ
以上、新聞の編集後記の書き方について説明しました。ポイントは次のとおりです
- 編集後記は「あとがき」のこと
- 新聞を書いた人が編集後記を書く
- 編集後記は書き手と読者の架け橋
- 編集後記は3つの要素でまとめる
- 編集後記で定番のネタ
編集後記は、客観的な記事本文と異なり、自由に書ける楽しい欄です。気軽に取り組んでみてください。