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英単語帳に書き込む・書き込まない? - ダメな使い方BEST9

英単語帳のダメな使い方

英文を読むには単語力が必要です。

中学校で習う英単語は1200語。高校受験では2000語、大学受験では、共通テストレベルでも5000語の語彙が必要といわれます。

膨大な単語を辞書引きで覚えるのは難しいため、英単語帳を使って単語力を補います。

しかし、英単語帳の使い方が誤っていて、英語の得点力につながらないケースも目にします。この記事では、英単語帳のダメな使い方を9つ紹介します。

英単語帳のダメな使い方・9つ

単語帳に何も書きこまない

既に覚えた単語を消したり、何度やっても覚えられない単語に印をつけたりすることで単語帳の進捗が明確になります。

また、書き込むことで記憶を促すきっかけにもなります。

人間の脳は、変化を記憶しやすい傾向があります。覚えにくい単語に書き込みし、変化を加えることで覚えやすくなるのです。

 

英単語帳に書き込む方法

英単語帳の書き込みの目的は「記憶効率」のアップ。最初に知っている単語は省きます。

  • 知っている単語は鉛筆で〇で囲う
  • 〇で囲っていない単語を反復記憶
  • 覚えられない単語に「✓」
  • 完全に覚えたら単語を〇で囲う

単語帳にチェック欄が設けられている場合はその欄を活用しましょう。チェック欄がなくなったら、単語の余白に正の字の棒を足していきます。

 

 

Twitter│みんなの書き込みまくった英単語帳

 

毎日少しずつ覚えようとする

毎日10個覚えるやり方は3日坊主に終わる可能性が高いです。このペースでは、1000個の単語を覚えるのに100日かかります。

1日に覚える個数を50個~100個に増やして1周する期間を短くしましょう。

 

目で見るだけで覚えようとする

英単語を覚えるときは視覚だけの刺激に頼るとあまり覚えられません。単語帳を眺めたり、赤シートで隠したりしながら覚えるのはこのタイプです。

効率的に記憶を促すには、視覚に頼るのではなく、五感をフルに活用しましょう。

五感には視覚のほかに、触覚、嗅覚、触覚、味覚があります。単語帳を繰り、文字や印を書き込むことで触覚が刺激されます。

また英単語を音読すれば、自然に聴覚が刺激されます。通勤、通学中に、英単語を覚えれば、触覚、嗅覚、聴覚が刺激されて強く記憶されます。

語源から英単語の成り立ちをイメージするのも記憶を促す効果があります。視覚以外の感覚に働きかけて記憶を定着させましょう。

 

テスト前だけ一夜づけで覚える

テスト前の一夜づけで英単語を覚える方法は、記憶のメカニズムの観点で非効率です。

記憶と忘却の関係を説明した「エビングハウスの忘却曲線」では、次のように考察されています。

  • 20分後には42%を忘れる
  • 1時間後には56%を忘れる
  • 1日後には74%を忘れる

個人差はありますが、テスト前日に一夜漬けをしても当日には約半分を忘れてしまいます。これは短期記憶の宿命です。

いつでも引き出せる確かな記憶にするには、この短期記憶を長期記憶に転換することが大切。長期記憶への転換は反復学習(復習)が効果的です。

 

効果的な復習のタイミング

忘却曲線によれば、記憶から1ヵ月経過すると大半を忘れてしまうことが知られています。これは覚え直すのに最初に記憶するのと同等の労力が必要ということです。

そのため復習の期間を開けすぎるのは効果的ではありません。

脳神経外科の専門家の見解では、1回目が翌日、2回目が1週間後、3回目がその2週間後、4回目がその1ヵ月後、5回目がその2ヵ月後が理想とされます。

これはすでに覚えた英単語の忘却防止のための復習のタイミングです。覚えていない単語を覚えるために繰り返す期間はもっと短くなります。

 

繰り返す回数を決めてしまう

暗記の際に反復する回数を先に決めて行う方法はおすすめしません。記憶に必要な繰り返しの回数は個人差があるからです。

すでに覚えた単語は先述のとおり一定の間隔を開けて復習すれば記憶は保持されます。

あくまでも記憶の定着を目標に回数を限定しないで行いましょう。

 

学校で配られる単語帳に固執する

英単語帳は、相性があります。
市販の英単語帳は、単語列挙型、フレーズ型、文章型、語源型、ゴロ合わせ型などの種類があります。

学校で配られる単語帳は、標準的なものが多いと思いますが、覚えにくい場合は、別の単語帳に変えるのも手です。

 

難しい単語帳に手を出す

基本単語を覚えていないのに難しい単語帳に手を出しても英文は読めません。

まずは頻出の基本単語の動詞、名詞を押さえて段階的に英単語のレベルを上げていく必要があります。

自分の学力レベルに合った単語帳を使い基本単語を押さえましょう。

 

単語帳の内容を全部覚えようとする

英単語帳には膨大な情報が掲載されています。そのすべてを一度に覚えるのは無理ですし、得点を上げる意味では効率が悪いです。

多くの英単語帳は、出題頻度の高い「意味」を太字や赤字で表示しています。まずは単語と意味ひとつに絞って暗記しましょう。

その他の訳語や類義語、対義語は、長文問題を解くなかで出会ったときに押さえておけば十分です。

暗記は、覚えるものの総量を減らす工夫が大切です。完璧主義を目指さず、出題頻度の高い訳語をまず覚えましょう。

 

abc順の単語帳で最後までやらない

abc順の単語帳で挫折する人がいます。aからはじまる単語だけ詳しくて点数につながらないパターンです。

英単語帳をやり遂げられない場合は、頻度順の単語帳で暗記しましょう。

 

まとめ

  • 単語帳に何も書きこまない
  • 毎日少しずつ覚えようとする
  • 繰り返す回数を決めてしまう
  • 目で見るだけで覚えようとする
  • テスト前だけ一夜づけで覚える
  • 学校で配られる単語帳に固執する
  • 難しい単語帳に手を出す
  • 単語帳の内容を全部覚えようとする
  • abc順の単語帳で最後までやらない

以上、英単語帳のダメな使い方を9つ紹介しました。

これまでの単語帳の使い方で十分な成果が上がらなかった人は、参考にしてくださいね。