本をよく読むことで自分を成長させていきなさい。本は著者がとても苦労して身につけたことを、たやすく手に入れさせてくれるのだ。
これは、古代ギリシアの哲学者ソクラテスの言葉。人生は、どのような本を読んだかで変わります。
この記事では、知的生き方文庫「読書はアウトプットが99%」に掲載された年収別の愛読書のアンケート結果を取り上げます。
2012年の調査のため、当時話題になった書籍も多くランクインしていますが、年収別に読まれる本、読まれない本の傾向もみえます。
高い年収の人とそうでない人との読書傾向の特徴を考察します。
年収別・読まれている本ランキング
この項目では、年収1500万円、800万円、500万円の3つに分類し、読まれている本のランキングを作ってみました。
年収1500万円 | 年収800万円 | 年収500万円 |
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①ドラッカー | ①ドラッカー | ①ドラッカー |
②7つの習慣 | ②プレジデント(雑誌) | 日経ビジネス(雑誌) |
③日経ビジネス(雑誌) | ③7つの習慣 | ③金持ち父さん貧乏父さん |
④金持ち父さん貧乏父さん | ④日経ビジネス(雑誌) | ④伝える力 |
もしドラ | 孫氏の兵法 | 7つの習慣 |
プレジデント(雑誌) | もしドラ | ⑥スティーブジョブス驚異のプレゼン |
ザ・ゴール | マーフィ100の成功法則 | さおだけ屋はなぜ潰れないのか? |
⑧エクセレント・カンパニー | ⑧ストーリーとしての競争戦略 | 人を動かす |
東洋経済(雑誌) | ディズニー7つの法則 | ⑨もしドラ |
⑩ビジョナリー・カンパニー | 伝える力 | ダイヤモンド(雑誌) |
ウォール街のランダム・ウォーカー | 金持ち父さん貧乏父さん | ――― |
スティーブ・ジョブス驚異のプレゼン | ロジカル・シンキング | ―――― |
コトラーのマーケティング入門 | 人を動かす | ―――― |
―――― | 東洋経済(雑誌) | ―――― |
読書傾向として
- 年収500万円の人は、実践的な本を読む
- 年収1500万円の人は、組織論を読む
一流は「仕組み」を学べる本を読み、二流は「スキル」を学べる本を読むと言えます。
年収の高い人が読まない本
次に、年収1500万の人が読んでいない本に注目してみましょう。
年収1500万円の人は、以下の2冊を読んでいません。
- 伝える力
- 人を動かす
伝える力は、他人にものを伝えるときのコツを著した池上彰氏の新書で、人を動かすは、円滑な対人関係を築くためのコツを著したデール・カーネギーの著書です。
年収1500万の人は、経営者が多いのではないでしょうか。
本も組織運営に主眼をおいて選ばれています。意思伝達法や対人関係論より大局的な仕組みに関心があります。
組織全体を見て、最適な判断を下す。これが高い年収につながっているのです。
まとめ
年収1500万円超の人は、「伝える力」「人を動かす」を読んでいません。
彼らは、組織のリーダーであることが多く、ミクロな対人関係論より大局的な組織論を学ぶ特徴があるからです。
また、どの年収でもドラッガー*1の著書とコーヴィ博士の「7つの習慣」が読まれています。普遍的な2冊といえるでしょう。
- 作者: スティーブン・R.コヴィー,Stephen R. Covey,ジェームススキナー,川西茂
- 出版社/メーカー: キングベアー出版
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- メディア: 単行本
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*1:当時のドラッカー人気は、著書マネジメントを題材にした「もしドラ」のヒットの影響もあります。