本のあらすじは5W1Hで手短に
読書感想文のあらすじは、ストーリーを簡潔にまとめたものです。感想文は、あなたの感じたことを書くものですから、本の内容をすべて説明する必要はありません。400字詰め原稿用紙に4~5行、全体の20~25%の文章量にとどめましょう。
あらすじを書くポイントは、5W1Hを使って、シンプルにまとめることです。5W1Hとは、When(いつ)、Where(どこで)、Who(誰が)、what(何を)、Why(何のために)、How(どのようにした)の要素で、動作や状態を説明します。
走れメロスのあらすじを書く
架空の物語は「いつ」「どこで」が定まらないこともあります。その場合は「誰が、何を、何のために、どうした」を時系列で箇条書きしましょう。例として太宰治の「走れメロス」のストーリーを時系列で箇条書きにしました。
時系列で箇条書きして要約する
「走れメロス」の内容を時系列(起こった順)に表にまとめます。
時系列 | 出来事 |
---|---|
1 | メロスは王に意見し捕らえられた |
2 | 王はメロスの処刑を決めた |
3 | メロスは妹の結婚式に参列するため王に処刑の猶予を願い出た |
4 | 人間不信の王は、メロスの親友を人質に差し出すことで願いを受け入れた |
5 | メロスは親友との約束を守るため苦難を乗り越え、必死に走り続けた |
6 | メロスは約束の日没直前に王の元に戻った |
箇条書きを、あらすじに直すときは、主人公を中心に「誰が」の部分をまとめると簡潔になります。コツは、大胆に削ること。詳しく書きたい部分は「どう感じたか」、あなたの感想を交えて本編で伝えましょう。
あらすじで「ネタバレ」しない
あらすじは、映画の予告編と同じ。「どうなるの?」と、読み手の興味を引くように書くのがコツです。主な場面をダイジェストで見せ、結末は書かない。感想文を読んだ人が、自分も読んでみたいと思ってくれたら成功です。
これらを意識して書いた「走れメロス」のあらすじの例です。参考にしてください。
読書感想文用のあらすじが短時間でつかめるマンガ
有名すぎる文学作品をだいたい10ページの漫画で読む。
名作のあらすじが漫画を読んで5分以内につかめます。太宰の人間失格をはじめ、鴎外、菊池寛、カフカ、トルストイなどを収録。芥川賞作家の芸人「又吉直樹」氏がTVで紹介して注目された本です。
読書感想文の提出期限ギリギリの人、名作のあらすじをザックリつかみたい人に最適。