ウォーキングに欠かせないのが万歩計。
現在では、万歩計のハイテク化がすすみ昔のイメージとはずいぶん変わりました。
わたしも毎晩4kmのウォーキングをしていて、スマホの万歩計アプリを使っています。歩幅も自動計測してくれるので便利です。
この記事では、万歩計(歩数計)の仕組みと精度について説明します。
- 万歩計の仕組み
- スマホの万歩計の仕組みは?
- 歩数計の電車や車での誤作動
- GPSの移動速度で電車内かどうかは判断できる
- STEPNの歩数はごまかせるか
- 「1日1万歩」実際の平均歩数は?
- 効果的な歩き方
- まとめ
万歩計の仕組み
万歩計の仕組みは大きく分けると2種類です。
上下の振動によって電気スイッチが開閉し振動回数を記録する振り子方式。
振り子方式の万歩計は安価ですが精度に難があります。100均で買う万歩計は振り子方式です。
もう1つは、加速度センサー方式です。
上図は万歩計の心臓部にあたる部品です。これを矢印の方向へ急に移動させると内部にある重りが一瞬遅れて動きます。
そのため重りの支柱に歪みが生じます。この歪みを電気抵抗の変化として検出する仕組みになっています。
この部品を縦、横、上下の3方向に3つ束ねて使えば、体の動きを3次元で検出できます。3次元(3D)加速度センサーと呼ばれるものです。
加速度センサーで記録される情報は、たんなる体の動きではありません。
自動車が急発進や急停車したとき、ジェットコースターに乗っていて急カーブに差し掛かったときに感じるような動きが加速度です。
一定の方向を一定の速度で移動しているときにはなにも信号が検出されません。ウォーキングのようなリズミカルな動きだけをカウントできるのです。
高機能な万歩計は、手で振っただけでは歩数としてカウントされないのです。
スマホの万歩計の仕組みは?
アプリにもよりますが、スマホの万歩計も最近のものは加速度センサーが組み込まれていますから仕組みは前項と同じです。
また、GPSで移動距離を計りおおよその歩数を計測するタイプのものもあります。
わたしは下記のアプリをスマホに入れています。
歩数計のアプリでは上位にランクするものですが、精度はかなりアバウトな印象です。
はじめて歩くコースの距離の目安に使っていますが、普段ウォーキングのときにスマホを持ち歩くのはかさばるのが難点です。バッテリーも消耗します。
操作が簡単で、100均の振り子式の万歩計よりはまともというレベルです。
歩数計の電車や車での誤作動
記事を投稿しましたらこのような言及をいただきました。同様の質問がYahoo!知恵袋にもあり、次の回答が寄せられています。
万歩計をつけている人に質問です。
電車の揺れや車に乗っているときの揺れでもカウンターが上がると思いますが、そういうのは気にしていませんか?
何か対策はありますか。
3D加速度計測になってからは、振り子式の時のように腰ベルト装着でなくても、ポケットやカバンなど好きな場所に入れて置けるようになりましたので大変重宝してますね。 勿論、誤カウントはまったくゼロでは有りませんが、日に20000歩~30000歩歩くうちの100数十歩だとしたら、問題視する範疇では無いと思います。
GPSの移動速度で電車内かどうかは判断できる
なお、電車や自動車内かどうかはGPSの移動速度でスマホは判断します。人間の歩く速度より極端に速い速度で移動していればカウントしないプログラムになっています。
加速度センサーのほかに3軸ジャイロセンサーを搭載したiPhoneの実験では、ポケットやカバン、手持ちの状況で実際の歩数との誤差は3%以下と報告されています。
最新のスマホにインストールされた歩数計アプリであれば、電車内や自動車の移動による誤作動も気になるレベルではないと思われます。
STEPNの歩数はごまかせるか
STEPNの歩数はごまかせない
最近この記事へのアクセスが急増している理由にSTEPNの登場があります。
Move to Earn(動いて稼ぐ)と呼ばれる新ジャンルで歩いたり走ったりすることで仮想通貨を稼ぐことができるゲームです。
実際には、歩かないでスマホの歩数計をごまかして仮想通貨を稼げないか、と考える人が訪れます。
しかしこれは下記の機能でほぼ不可能です。
- 加速度センサー
- 3軸ジャイロセンサー
- GPS(方位計)
- 気圧計
上記の誤差を防ぐ仕組み(モーションプロセッサー)の精度が上がっているため、スマホの歩数計をごまかすのは難しいです。
それでも試したい方は下のサイトを参考に。
「1日1万歩」実際の平均歩数は?
最後に「1日1万歩」歩くのが健康にいいと言われていますが、これは本当でしょうか。
そこで国の「健康日本21」が定める1日あたりの歩数の目標値と実際の歩数の平均を表にしました。
目標値 | 平均 | |
---|---|---|
20~64歳 男性 | 9000歩 | 7970歩 |
65歳以上 男性 | 5919歩 | |
20~64歳 女性 | 8500歩 | 6991歩 |
65歳以上 女性 | 4924歩 |
出典:ディムスドライブ「ウォーキングに関するアンケート2015」
1日1万歩より3000歩も少なく、もっとも歩いている20代男性でも、平均9000歩程度に留まることがわかっています。
効果的な歩き方
東京都健康医療長寿センター研究所の青柳幸利氏によると効果的なウォーキングの方法は次のとおり。
- 1日8,000歩
- 早歩き20分
- 夕方に歩く
これを継続するのがいいということです。詳細は下記の書籍で説明されています。歩きすぎは必ずしも良くないようです。
まとめ
万歩計は、振り子方式か加速度センサー計測方式になります。
振り子方式は安価ですが加速度センサー方式の方が精度は高いです。
スマホアプリも加速度センサーとGPS、ジャイロセンサーを併用し精度の向上に努めているようですが、バッテリの消耗が激しいです。
乗り物内での誤作動を感知する点ではGPSを内蔵したスマホは有利ですね。
電車などで移動しない場合、加速度センサー方式の単体の歩数計が、精度、価格、使いやすさの面でもっともバランスが良いと思います。
・お釣り計算のコツがつかめるアプリ│脳力+支払い技術検定
・鼻歌や口笛で検索!CMの曲名がわかるアプリ【SoundHound】