人を数えるとき「1人、2人」と「人」で数えるときと「1名、2名」と「名」で数えるときがあります。「人」と「名」にはどんなちがいがあるのでしょうか?
この記事では人の数え方について説明します。
人と名の違いと使い分け
「人」という数え方は、1人ひとりの名前がわからなくても、その場所にいる人数だけを示す場合に使われます。
一方で「名」という数え方は、その字のとおり「名」の数を示す場合に使われます。学校の入学式や会社の入社式、結婚式や同窓会など、決められた範囲で、名簿をつくることができ、その名簿にある名前を数えられる場合に「名」を使うのです。
目と様のつけかたに違い
「人」「名」のちがいはほかにもあります。「~目」「~様」をつけるときです。
順番を示すとき「1人目、2人目」と「~目」をつけることがありますが、「1名目、2名目」とは言いません。「名」で数えるときに「~目」はつけられないのです。
また「名」には「~様」をつけられますが、「人」には「~様」をつけられません。たとえば、飲食店で「2名様ですか?」と聞かれることはありますが「2人様ですか?」と聞かれることはありません。
この場合は「お2人様」のように「お」をつけます。でも、4人以上は「お4人様」とはいいませんね。
英語で人を数えるときは?
この場合はpersonとpeopleを使い分けます。1人のときは1person、2人、3人のときは2people、3peopleを使います。これはおまけの話でした。
人は死んだ後で数え方が変わる
生きている人間は「人」「名」で数えますが、じつは、人は亡くなると数え方が変化していきます。どのような数え方をするのでしょうか。
たとえば、死体は「1体、2体」というように「体」で数えます。ただし、その死体の身元がわかる場合には「人」で数えることもあります。
亡くなった人は、その後、お棺に入れられ、焼かれてお骨になり、お墓に入ります。このとき数え方も変化します。
お棺に入ったら「基」、お骨になって骨壺に入ったら「口」で数えます。口は、口が空く入れものを数えるときに使います。また位牌は「柱」で数えます。
昔、日本では神様を数えるときに「柱」を使っていました。人間は亡くなると神様になるという考え方があったのです。
お墓は「基」で数えます。動かすことが難かしい大きなものは「基」で数えるのです。古墳やエジプトの王様が葬られているピラミッドも「基」で数えます。
まとめ
人は生きているときは「人」か「名」で数え、亡くなった後は、「体」「基」「口」「柱」「基」と姿、形で数え方が変わります。この数え方の変化は知らない人も多いので、さらりと使いこなすとカッコいいですよ。