鹿児島県・喜界島(喜界町)の世界最高齢の女性、田島ナビさん(117歳)が、4月21日に老衰で亡くなりました。
この女性は、1900年(明治33年)の生まれ。
明治は1912年7月に終わったため、2019年現在、明治生まれの人は106歳以上です。
総務省の人口推計では、100歳以上に仕分けされている人口は、約7万人。うち106歳以上はさらに減ります。現存する明治生まれは、1割以下の数千人と推測します。
明治生まれの106歳以上の人口は2000人弱
明治生まれを106歳以上とした場合、人数の参考になるのが、5年に1度の国政調査です。平成27年の国勢調査における年齢別の生存者数は下記のとおり。
106歳 | 1017人 |
107歳 | 525人 |
108歳 | 293人 |
109歳 | 110人 |
110歳以上 | 146人 |
年齢別の人口の分布が同じと仮定すると、現在、明治生まれの人口は約2000人弱と推測できます。
さらに、2019年7月以降は約1000人、2020年は約500人、2021年は約250人、2022年は約150人と明治生まれは毎年半減していきます。
江戸時代生まれはいつまでいた?
では、江戸時代に生まれた人は、いつ頃まで生きていたのでしょうか?
江戸の最後の元号は「慶応」
慶応4年が明治元年で、西暦は1868年。もし江戸時代のひとが、今も生きていたら150歳以上になります。
江戸時代生まれの最後の人物
昭和61年(1986年)に120歳で亡くなったとされる泉重千代さんが、江戸時代生まれの最後の人物と言われています。
ただし、この人物は1995年までギネス認定されていましたが、年齢の信憑性に疑いがあるとして公認が取り消されました。
現在、泉重千代さんの年齢は105歳説が有力で、江戸時代生まれであることは、ほぼ否定されています。
江戸時代生まれは1976年に絶滅!?
慶応生まれで110歳まで生きたとすると1978年。昭和40年代から50年代前半には、江戸時代に生まれたひとは絶滅したと推測します。
ですから昭和30年代以前に生まれたひとは、江戸時代に生まれたひとと話をした経験があるかもしれませんね。
江戸時代生まれの最後は「河本にわ」さん
江戸時代生まれで生年に確証のある日本人としては、滋賀県出身の「河本にわ」さんが有名です。1863年9月17日(文久3年8月5日)生まれで1976年(昭和51年)11月16日の113歳まで生きました。
20代で結婚し8人の子を産み、生前に80人以上の子孫に恵まれた女性です。元衆議院銀の河本嘉久蔵は孫。
出生記録が確認できる日本人としては、江戸時代生まれの最後の生き残りといえます。したがって江戸時代生まれは1976年(昭和51年)を最後に絶えたといえます。
江戸時代生まれの最後の生き残りは、慶応生まれではなく文久生まれだったのです。
明治から令和まで5つの元号を生き抜く人
明治生まれも、あと数年。
生き証人として過去の体験を直に聞くことも難しくなっています。
2019年5月から新元号になりますが、明治、大正、昭和、平成、令和の5つの元号を生き抜くひとは本当に貴重ですね。
福岡市の女性、116歳の田中カ子さんが、「世界最高齢」とギネス認定されました。
— 日経 九州沖縄 (@nkkyushuokinawa) 2019年3月9日
生まれたのは、ライト兄弟が人類初の有人動力飛行に成功した1903(明治36)年です。https://t.co/FtcbZrKAAi
「彼女」「恋愛」「冒険」「しちゃう」──150年前には新語でした。私たちの日本語には、150年前には誰も知らなかった明治の新語、流行語があふれています。