新聞の社説はどのように書けば良いのでしょうか? この記事では、社説の書き方を学びます。最初に「社説とは何か?」を確認し、それから社説を書くときに使える「型」を伝授します。
社説とは何か?
まずは社説とはどういうものか、確認しておきましょう。
実際の新聞を読むとわかりますが、どの新聞にも社説があります。俗に「新聞の顔」と呼ばれます。世の中の問題、出来事について「わが社はこう考えます」と、社の意見を述べる場です。
社説は、論説委員が書きます。論説委員は、長年記者経験を積んだ人がつくポストです。いま問題になっていることについて「どう考えたらいいのか?」「どこから考えていけばいいのか?」のヒントや視点を与えてくれる役目が社説にはあります。
社説を書くときの「型」
社説は、4つのパートに分けて記事を書くとまとめやすいです。
- 問題提起(事実提示)
- 自分の意見・感想
- 意見の根拠や理由
- 要望や今後の見通し
これら4つのパートを順に書き上げてから、社説の記事タイトルを決めます。記事タイトルは1.と2.を要約したものが一般的です。
社説の例文
前項で紹介した4つのパートに分けて実際に社説を書いてみましょう。
例文は、平成27年6月に改正された公職選挙法(選挙権年齢引き下げ)を題材に、若者の低い投票率という問題提起をする要旨です。
問題提起(事実提示)
改正された公選法が昨年6月に施行され、選挙権年齢が20歳以上から18歳以上に引き下げられました。しかし若者の投票率は依然として低いようです。このことは、私たち若者が損をしているということではないでしょうか。
自分の意見や感想
憲法で認められた選挙権を行使するため、若者はもっと政治を勉強し、意見を選挙で反映させなければなりません。
根拠や理由
2年早く投票できる権利を得たものの、政治のことはよく分からず、投票に行くのは面倒に思うのでしょう。でも、若者が一票を投じれば、若者の意見が政治に反映されます。
10代の若者が投票しないと、これまでと同じく年上の人たちの意見ばかりに基づいた政治になってしまいます。
日本は高齢化社会です。高齢者向けの社会保障制度の必要性は認めますが、それを負担するのは私たち若者です。
要望や今後の見通し
若者の低投票傾向が続けば、日本はどんどん高齢者に手厚く、若者は生活しにくい国になってしまうのではないでしょうか。
社説のタイトルは「若者の意見 選挙で反映」のような感じでつければOK。例では、公選法を挙げましたが、学級新聞では、身近な出来事を題材に書けば良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか。この記事では、新聞の社説の書き方について説明しました。社説は、出来事(事実)を題材に記者(あなた)の意見を書く欄です。
良い社説は、意見を伝える一方で、読者に出来事を読み解く新たな視点を与えます。型を利用して、そうした社説に挑戦してみてください。