新聞と広告の向こう側

新聞のつくり方・広告を読み解く視点

新聞の数字の書き方

新聞の数字表記

新聞の数字はどう書いたらいい? 洋数字を使うか、漢数字を使うか悩みますね。洋数字は算用数字ともいい、ふだん使う「0,1,2,3…」のこと。対して漢数字は、「零、一、二、三…」です。零は「れい」と読みます。

最初に答えを書きますが、ほとんどの新聞は「洋数字」で書かれています。

新聞記事といえば、たて書き。そのため、もともとは漢数字を使う新聞社が多かったのですが、2009年に共同通信社が配信する記事の数字表記を「洋数字」にしました。それ以降、ほとんどの新聞社が、共同通信社の表記を見本として従ったのです。

東京新聞(中日新聞)は、本文の数字を「漢数字」で表している数少ない新聞社の一つです。見出しは洋数字。東京新聞のウェブサイトで記事を確認してみてください。

 

小数点の書き方はどうする?

たとえば「0.9%」などに使われる小数点はどのように書くとよいのでしょうか。

新聞の場合は、たて書きなので「・」ナカグロまたは中点(ちゅうてん)と呼ばれる記号を全角(1文字分の大きさ)で使い小数点を表します。

下に画像で実例をあげておきます。

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時刻の数字の書き方

昼12:00や12:15は、新聞ではどのように書くのでしょうか。

新聞では、昼12:00は「正午」とし、正午を過ぎたら、午後0時15分と表記するのがふつうです。

 

洋数字を使わない例外

洋数字の表記が多い新聞ですが、漢数字を用いる例外があります。

  • 熟語
  • 固有名詞
  • 桁(けた)の大きな数字

たとえば、一石二鳥、四面楚歌などの熟語は、漢数字で書きます。また、人名や地名などの固有名詞も漢数字です。鈴木一郎、四日市市などです。

また、桁の大きな数字は、洋数字に「兆」「億」「万」を加えて、読みやすくします。

【例】2016年に国内で生まれた日本人の子どもの数は97万6979人で、年間の出生数で初めて100万人の大台を割り込んだ。

 

以上、新聞の数字の書き方についての説明でした。基本は「洋数字」を用い、熟語や固有名詞を使うとき、漢数字を使えば大丈夫です。

新聞の数字で大事なことは、書き方をまぜないことです。これを「表記の統一」といいます。ある人物の年齢を45歳と書いたのに、別の人物には四十五歳と書く。このように書き方がまざるのはよくありません。