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十五夜の行事「お月見どろぼう」とは?【日本版ハロウィン】

十五夜のお月見どろぼう

十五夜とは、旧暦の8月15日の夜のこと。中秋ちゅうしゅうの名月を愛でる日です。 旧暦の8月15日は今の暦では9月中下旬にあたり、昔は秋の重要な行事とされていました。

2017年の十五夜は10月4日。十五夜の日は毎年変わります。この記事では、十五夜のいわれと各地の行事をご紹介します。

今年の十五夜はいつ?

西暦 十五夜
2017 10月4日
2018 9月24日
2019 9月13日
2020 10月1日

十五夜は作物の収穫祭

中秋の名月は「芋名月」「豆名月」ともいいます。 十五夜では、すすき、団子、さつま芋、里芋などが主な供物とされます。 また十五夜の月が冴えれば麦が豊作になるという伝承もあります。 このことから十五夜は畑作と関係の深い行事だと考えられています。

奄美や沖縄のシバサシと十五夜

奄美や沖縄の島々では旧暦の8月にシバサシ(柴刺し)という行事が行われます。 十五夜は必ずこの行事の中に組み込まれています。 シバサシは作物の収穫に先祖の霊を迎えてともに祝う性格の行事で、広義の稲の収穫感謝祭といえます。

このように中秋の名月は稲の収穫とも関係していたと考えられますが、 シバサシでも欠かせない供物が薄(すすき)であることから、これも本来は、芋や麦などの畑作物の収穫と深く関わる行事といえます。

稲作の普及に伴い畑作物だけでなく稲の収穫とも結びついていったのでしょう。

日本各地の十五夜の特色

日本各地の十五夜に関する伝承には次の2つの特色がみられます。

  • お月見どろぼう(子どもたちが他家の供物を盗んでもよい)
  • 九州・沖縄地域の綱引き行事

お月見どろぼう

日本各地には十五夜の日に、子どもたちが家々をまわり、お菓子をもらい集める「お月見どろぼう」という行事があります。 子どもは月からの使者とされ、神的な特別な存在とされます。子どもにお菓子を盗まれると豊作になるといういわれがあり、縁起を担ぐものです。 昔はお菓子ではなく芋だったそうです。

普段は決して許されない「盗み」という行為が許されるということは、十五夜がいかに重要な神祭りの日であったかを物語っていますね。

十五夜の性質から農村部に残る風習で、子どもたちが「お月見ください」と言って家々を訪ねることから日本版ハロウィンとも呼ばれます。

愛知県一宮市の北東部もこの風習が残っています。 放課後、子どもたちが家々をまわると自転車のカゴいっぱいのお菓子が集まります。

綱引き行事

主に九州から沖縄にかけての地域では、綱引きの行事が行われます。 綱引きは運動会の種目として知られますが、もともとは「年占(としうら)」でした。 年占は、その勝敗によって作物の豊凶を占うものです。

正月行事に多く見られる年占が、十五夜に行われることから、この日が正月並みに重要な行事日であったことがわかります。

隣国の韓国は「秋夕」

韓国の旧暦8月15日は「秋夕チュソク」といい、祝日となります。 この日は、日本のお盆にあたる先祖祭りの日。起源が同じなのでしょうか。 韓国でもこの日は、綱引きが行われる地域が多いのです。

このように十五夜は、日本のみならず韓国でも秋の重要な行事日とされています。

まとめ

以上、十五夜(中秋の名月)のいわれと各地の行事についてご紹介しました。

十五夜は、農作物の豊作を願う大切な行事といえますね。 「お月見どろぼう」のような子どもの喜ぶ風習は、この先も継承していきたいものです。