広告の反応を上げる方法に「限定」表現があります。限定表現は、大別して3種類あります。うまく活用することで消費者の購買意欲を高めることができます。
- 数量限定
- 期限限定
- 情報の限定
価値を底上げする「数量限定」
人は数が少なかったり、減りつつある物は価値があると感じます。少しでも興味を持っている商品が手に入りにくくなると、貴重な物に思えるのです。
今、手に入れなければ、二度と手に入らない、そう思うと無性に欲しくなりませんか? 数が限られているものには希少性を感じるのです。
Amazonの商品残数で「在庫あり」だと、あまり価値を感じないのに「〇点在庫あり。注文はお早めに」と表示されていると思わず購入したくなります。これも数量限定の効果だよ。
時間の魔法「期限の限定」
テレビショッピングで「放送終了後、30分間以内にお電話をいただいた方は…」とアナウンスして購買意欲を煽るものを見たことはありませんか。これが典型的な期限の限定です。
人は期間や時間を制約されることで、興味の薄かったものへの関心が高まります。購買は、自分の意思でしたいと人は考えます。しかし、期限が設定されると、意思とは関係なく、時間の経過とともに購入できない状況になります。
こうした状況で消費者には、不自由を解消したいという抵抗心「心理的リアクタンス」が生じます。商品を購入することで、手に入れられなくなるという制限された状況から逃れたいと思うのです。
期限の限定は通販だけでなく私たちの身近にあります。たとえば「初ガツオ」や旬を伝える季節限定もそのひとつ。スーパーで見られるタイムサービスも期限の限定ですね。
続きが気になる「情報の限定」
関心のある情報に接触させないようにすると、その情報を手に入れようとする動機付けを高めることができます。
ネットの情報提供サービスなどでは、サンプルを途中まで見せて、その後は「会員登録」を促すものがあります。これは典型的な情報の限定。サンプルを試して具体的な内容が伝わり欲求が高まるだけでなく、心理的リアクタンスも生じるため、それまで以上に情報を知りたくなるのです。
新製品の正式発表前に製品情報を小出しに伝える「ティザー広告」は、情報の限定を利用したものです。「もうすぐ、すごい商品が出るらしい。詳細は〇月〇日を待て!」と言われると受け手は焦らされる感じがして、興味をかきたてられます。テレビCMの「続きはWEBで!」も同じ手法ですね。
まとめ
希少性を伝えて消費者の反応を高める「限定」表現を説明しました。これらは「数量」「期限」「情報」の単体で使われるだけでなく、組み合わせて使われることが多いです。
たとえば「会員様だけの早期特典です!」は、情報と期限の限定を伝え二重の希少性を演出しています。限定表現は組み合わせると、より強く購買欲求を喚起できるのです。