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自動販売機の下に落ちてるお金は本当に4億円か【都市伝説】

自動販売機の下に4億円の真偽

Twitterに、こんな投稿が流れてきました。

実はこれ意外と有名な話で、YouTubeでもいくつかの検証動画がアップされています。

果たして4億円は、信憑性のある話なのでしょうか?

もし本当だとしたら日本中の自動販売機の底をさらうだけで億万長者になれるなんて夢がありますよね。

まさに現在の埋蔵金。

気になりましたのでこの話について真偽をいろいろ調べてみました!

 

自動販売機の下に落ちているお金4億円説とは

日本全国の自動販売機の下には4億6000万円のお金が埋もれている | 一学楽校Navi(いちがくらくこうナビ)

どうやら上の記事が元になって「自販機下のお金4億円説」が真実のように言及されているようです。

取り上げられている数字は

  • 日本全国の自動販売機の数5150万台
  • 平均すると1台あたり9円落ちている

これを掛け合わせて4億6350万円という金額が出てきているみたいです。

記事によると自動販売機の5150万台は、日本自動販売機工業会のデータで、9円は雑誌社が自販機を300台調べて2724円を集めたことが元になっています。

 

自動販売機5150万台の根拠が不明

念のため、日本自動販売システム機械工業会のサイトに訪問し5150万台の数字を探しましたが、見つけられませんでした。

で、代わりに見つけたのが下の年別普及台数の資料です。

自動販売機の年別普及台数

2018年まで約10年間の自動販売機の年別普及台数が掲載されています。

これによると

  • 2018年の普及台数は423万5100台

不思議なことに表を遡って見ても、5150万台という数字は見当たりません。

いったいこの数字は、どこから引っ張ってきたのでしょうね。

自動販売機の普及台数が、423万台しかないとすると、もうこの時点で、4億円説がかなり疑わしいと言わざる得ません。

自動販売機の普及台数423万台での推計は?

自動販売機が423万台とした場合、1台あたり平均でいくらくらいのお金が落ちているのでしょうか。

  • 平均1円が落ちていると総額423万円
  • 平均10円が落ちていると総額4230万円

最大値でも4億円の10分の1の4230万円。実際はさらに少ないでしょう。

また、この自販機ネタを取り上げたYouTubeを見ても、自動販売機をまわる数が少ないので統計的に信頼できる数字が得られず、動画によって拾うお金の平均額はまちまちです。

その点、TV番組だと、統計学も考慮して標本数も2000を超えていますので、信憑性のある数字が出ていると思います。

さまぁ~ずの神ギ問

自動販売機の下4億円説は、過去に「さまぁ~ずの神ギ問」で放送されています。

番組では、東京都内の屋外に設置されている自動販売2000台を対象に調査して出てきた総額は2990円(平均1.5円弱)でした。

この結果から、専門家が自販機数250万台で(番組では飲料水用の自販機に限定)推計した自販機下の総額は、220万~490万円。

  • 自動販売機1台につき1~2円

と、意外に少ない金額になりました。

自販機の普及台数423万台で推計して

  • 自販機の下のお金は370万~830万

当初の4億円から2桁も下がってしまい、1000万円にも満たない数字です。

 

自動販売機下のお金が少ない理由

路上生活者

自販機の下に落ちているお金が少ないのは、次の理由があげられます。

  • 自販機設置台数の減少
  • 自販機の設置方法の改良
  • 電子マネーの普及
  • 路上生活者による回収

最近の自販機は、硬化が隙間に入りにくく、拾いやすいように設置されています。

自販機の下に落ちた硬化は、路上生活者の収入源にもなっており、特に屋外では、硬化の回収が難しくなっています。

 

自動販売機の落ちているお金を拾うのは罪になるのか

お金を探すこと自体は罪にはならないようですが、自分のものにすると罪(占有離脱物横領/遺失物横領)に問われる可能性があります。

自分のものにするには

  • 警察に届ける
  • 半年間落とし主が現れない

 この2つの条件を満たす必要があります。

まとめ

自動販売機の下に落ちているお金4億円説は、自販機の設置台数5150万台の根拠が見つからず信憑性に欠けるようです。

普及台数を423万台で推計すると、拾えるお金の総額は1億円どころか1千万円もあやしい感じです。

自動販売機の下を探っても億万長者にはなれないのです。