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歴史新聞の書き方 - 織田信長「長篠の戦い」編【見本付き】

歴史新聞の書き方│織田信長

学校の課題で出る歴史新聞。
書きやすい人物は誰で、どのようにレイアウトすればよいのでしょうか。

伝説上の人物や古代の人物は、資料が少なく、歴史新聞を書くのに苦労すると思います。

歴史新聞で書きやすいのは、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康などの戦国時代の三英傑や西郷隆盛、坂本龍馬などの明治維新の立役者たちを取り上げるのが書きやすいでしょうか。

この記事では、全国統一の礎を築いた戦国時代の英雄、織田信長の長篠の合戦を題材に歴史新聞を作りあげます。

例文や見本を参考に歴史新聞作りに挑戦しましょう。

 

歴史新聞の全体のレイアウト

歴史新聞のレイアウト

最初に歴史新聞のレイアウトを確認しておきましょう。

上のレイアウト見本では、基本的な学習新聞のレイアウトを元にアレンジしています。

本文の小見出しを入れると、さらに読みやすくなると思います。

 

好きな歴史上の人物を調べる

歴史上の人物で誰が好き?
インターネットや学習マンガを参考にして、その人物の業績や歴史上の役割に注目して情報を集めます。

織田信長で歴史新聞を書くなら、1534年の誕生から1582年の本能寺の変までに成し遂げたことを調べておきます。

 

トップ記事は興味のある史実を書く

歴史上の人物が残した業績や事件で、特に注目した出来事は何かな。

それを歴史新聞のトップ記事にしよう。
今回は、織田信長が、三段構えの火縄銃で武田家に大打撃を与えた「長篠(ながしの)の戦い」を取り上げます。

歴史新聞は「本能寺の変」で書いてもいいし、信長以外の人物にしてもいいよ。

 

大見出しをつける

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歴史新聞を先生や友達が読みたくなるような「大見出し」を考えよう。

長篠の戦いを例に挙げます。

  • 信長 長篠で圧勝! 火縄の威力に騎馬隊敗走
  • 火縄銃の集中砲火!まさかの連射に武田大敗


このように大見出しをつけると、記事を詳しく読みたくなりませんか。

 

史実の記事は5W1Hで書く

記事本文は、調べた資料をもとに、史実(歴史上の事実)を短くわかりやすく書きます。5W1H「いつ、どこで、誰が、何を、どうした」「なぜそうなったのか」で、まとめるのがコツです。長篠の戦いを例にあげると次のようになります。

 

長篠の戦い記事例
1575(天正3)年、織田信長・徳川家康連合軍3万8千と武田勝頼軍1万5千が、設楽原(したらがはら・愛知県新城市)付近で激突。武田軍は馬場信房ら名将を失い大敗した。信長軍は、火縄銃三千丁・三段撃ちで武田騎馬隊を打ち破った。勝利した信長は、天下統一に大きく近づいた。

 

写真は肖像画や絵画を入れる

歴史新聞│織田信長

新聞づくりに写真や図版は欠かせない。
歴史新聞では、史料をもとに、取り上げた人物の肖像画や当時の出来事の様子を描いた絵などを入れます。

記事に登場した場所に足を運び、現在の風景を撮って入れても良いですね。

 

キャプションをそえる

歴史新聞│長篠の戦い

キャプションとは、写真や絵に添える内容を説明する簡潔な文章をいいます。

歴史新聞のキャプションでは、写真や絵だけではわからない史実の補足説明をするといいでしょう。

 

図表には人物の年表を入れる

織田信長 年表
1534 信長・那古野城(愛知県)に誕生
1551 父・信秀の死により家督を相続
1560 桶狭間の戦いで今川義元を破る
1567 近江国 浅井長政と同盟
1568 信長が足利義昭を奉じて上洛する
1570 姉川の戦いで浅井・朝倉両氏を破る
1571 延暦寺の焼き討ちを断行
1573 武田信玄病没・室町幕府を滅亡させる
1575 長篠の戦いで武田勝頼に大勝
1576 安土城を築城
1577 松永久秀を討ち取る
1576 本願寺の顕如と和睦。畿内の一向一揆を平定
1576 本能寺の変で49歳で死去

 

図表には人物の年表を入れるのが簡単です。
生まれてから亡くなるまでの生涯の出来事を順に書いていきましょう。

トップ記事の出来事は、年表にマークを付けておくと、人物が何歳の頃のことか伝えられます。

年表はインターネットならWikipedia、学習漫画なら巻頭か巻末にまとめられています。

図表は、年表以外にも系図や勢力図、人物相関図を書くのも良いアイデアです。

 

コラムは関連情報を書く

コラムとは「囲み記事」のこと。

ここではトップ記事の内容と関連する話題をトップ記事とは違う視点で紹介します。

たとえば、トップ記事で「長篠の戦い」を取り上げたら、コラムでは、使われた火縄銃について解説しても面白い。「弓と銃のどちらが強いか」などを調べてみましょう。

ほかにも、武田軍の「陣形」や「その後」、信長の「外国製品趣味」について調べてもいいですね。

 

弓と銃のどちらが強い?(例)
当時の火縄銃の射程距離は50~200m。弓の射程距離もほとんど同じです。近距離では、ほぼ互角の攻撃力でした。信長の鉄砲師範「橋本一巴」と弓の名手「林弥七郎」の一騎打ちでは、どちらも致命傷を負い、相打ちになっています。

 

編集後記に感想を書く

編集後記では、歴史新聞のトップ記事の感想を書きます。

ここは「もしも」や「なぜ」の問いを立てて、意見を書くと面白くなります。

長篠の戦いで「勝頼ではなく信玄が指揮したら」とか「なぜ勝頼は兵力で劣るのに信長と戦ったのか」など自由に発想してみましょう。

 

長篠の戦いを信玄が指揮したら(例)
勝頼の父、武田信玄が生きていたら、ここまで劣勢にならなかったかもしれない。外交を駆使し信玄は信長包囲網を再構築、信長は謙信を動かそうとする。長期戦になっても長篠を信玄が落とせば、家康攻略の可能性もあり武田の滅亡もなかった。勝頼の無理攻めが悔やまれる。

 

歴史新聞のタイトルを決める

歴史新聞のタイトルは、最後に決めます。

単純に「歴史新聞」と書いても良いですが、先生や友達の関心を誘うには、ひと工夫したいものです。

信長なら「天下布武」「戦国新聞」などでも良いでしょう。

 

まとめ

以上、歴史新聞の書き方を織田信長の「長篠の戦い」を例に説明しました。

調べた内容をレイアウト用紙に順に書いていけば完成します。特に年表などは資料を写して問題ありません。

これらも参考にして、歴史新聞に挑戦してみてくださいね。

 

 信長以外の歴史新聞を書くには?

歴史上の人物が一生で行ったできごとをまとめて知りたい人にはこちらが便利です。有名な歴史人物が250人以上載っています。

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教科書にのらない興味深いエピソードもあり、歴史新聞が簡単に書けます。

 

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