新聞と広告の向こう側

新聞のつくり方・広告を読み解く視点

新聞記事の文章表現の特徴

新聞記事の文章表現

新聞の文章には特徴があります。伝わりやすい新聞記事の書き方と文章表現のコツをお伝えします。5W1H・逆三角形の構成、受動態や指示語を避ける、接続詞の省略、論説記事の1Y2Tなど代表的な新聞の文章表現を学びましょう。

 

 

報道記事の文章

記事の基本は「5W1H」です。この5W1Hは、小学校の中学年の国語の授業で習います。限られた文字数で、事実を正確にわかりやすく伝える工夫です。

  1. When(いつ)
  2. Where(どこで)
  3. Who(だれが)
  4. What(何を)
  5. Why(なぜ)
  6. How(どのように)

これら6項目を意識して書くことが大切です。新聞は、多くの人にわかりやすく情報を伝えるために義務教育を終えた国語力で理解できる文章で書かれています。

 

記事は逆三角形で構成する

新聞の特徴に記事の「逆三角形」があげられます。作文を書くとき、学校では「起承転結」の順で文章を書くように習います。しかし、新聞記事では、まず最初に伝えたいことを5W1Hでズバリ書き、その次に経緯や解説を順次書きます。

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逆三角形の構成で書くと、読者は新聞記事を読んですぐに何のニュースなのかを知ることができます。文章の後ろに行くほど詳細や補足説明になります。

記事量を少なくする場合にも、後半を削ることで全文を書き直すことなく、素早く対応できるメリットがあります。

 

文章表現の特徴

新聞記事のスタイルにはいくつかの決まりがあります。

  • 主語が不明瞭になる受動態は使わない
  • 指示語は極力使わない
  • 論文調の表現は使わない
  • 接続詞は必要最小限に留める

主語が不明瞭になる受動態

たとえば「BがAに暴行された」という受動態は、「AがBに暴行した」と簡潔に書きます。主語が明確になり、何をしたのかがスッキリ伝わります。

 

指示語は極力使わない

指示語とは「これ」「それ」「あれ」「どれ」のこと。いわゆる、こそあど言葉です。指示語の多用は、誤読を招きます。指示語を減らし、指している言葉そのものを書くと読者が理解しやすくなります。

 

論文調の表現は使わない

学術書のような表現は使わないようにしましょう。たとえば、「及び」「於いて」「いわゆる」「あるいは」などが代表的なものです。

記事は、不要な言葉を省き、やさしい言葉で書きましょう。

 

接続詞は最小限にとどめる

接続詞の中でも「順接」「添加」と「並列」の接続詞は省略できるものが多いです。いくつか例をあげます。

 

順接の接続詞

だから、それで、そのため、そこで、したがって、ゆえに、それゆえに、すると、それなら、それでは

添加の接続詞

そして、それに、それから、しかも、おまけに、そのうえ、それどころか、どころか、そればかりか、そればかりでなく

並列の接続詞

また、ならびに、および、かつ

 

接続詞を省いても意味が変わらない場合は、削除しましょう。最小限の接続詞で記事を書くには「何をどの順番で伝えるか」を検討する「構成」が大切です。

 

報道記事と論説記事について

新聞記事は、客観報道をするために、日々の出来事を伝える「報道記事」と新聞社の意見や主張を論じる「論説記事」に分けられます。

報道記事は、日々の出来事を伝える「事実報道」のほか、ある特定のテーマについて特集する「企画報道」があります。また報道記事をわかりやすく説明する「解説記事」もあります。

論説記事の代表は「社説」です。社説は、その新聞社を代表する論説委員が書きます。数社の新聞を読み比べると、社ごとの考え方の違いを知ることができます。社説はオピニオン(意見)記事ともいわれます。

専門的な見解が必要なときには、各新聞社の指針に沿って、研究者、学者、経済人、作家に原稿を依頼することがあります。

 

オピニオン記事の文章表現

伝達速度で新聞はウェブに適いません。したがって、ニュースの速報性ではなく、今後は解説・論説を重視すべきという声もあります。詳細で確かな取材力を持つ新聞ならでは土俵といえます。

解説・論説記事で重視されるのが「1Y2T」です。

  • Yesterday(これまでは)
  • Today(現状の意味)
  • Tomorrow(今後どうすべきか)

1Y2Tは、これらの頭文字をとったものです。解説・論説記事では、これら3つの要素を意識して展開します。

 

まとめ

わかりやすい新聞記事を書くためには「5W1H」と重要な順に出来事を伝える「逆三角形」の構成を心がけること。また、受動態を使わない、指示語を避ける、接続詞を省くなどの新聞の文章表現の特徴も押さえておきましょう。

また論説記事(社説)で、意見を伝えるときは「1Y2T」の構成を意識すると、出来事の過去と現状、将来の見通しを明解にできます。

 

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