クーポンは、集客したり広告の効果測定をしたりする有効な販促手段です。しかし、デメリットもあります。この記事では、クーポン広告のデメリットについて代表的なものを5つご説明します。
クーポンの費用がかかる
割引などの特典で集客につなげるクーポンですが、これを印刷したり配布したりするには費用がかかります。チラシなら印刷代と折込代、情報紙なら掲載料がかかります。
反応がなければ広告代がムダに。割引やサービスで集客した場合、客単価が下がり利益も減ります。その少ない利益から広告費を払うと、儲けはほとんど期待できません。
レジの手間が増えるデメリット
クーポンを発行すると、レジの手間が増えます。通常会計で処理した後で、クーポンを出されたり「持っていたが忘れた」と割引を求められたり。丁寧に対応しないと苦情や不満につながります。
顧客対応に十分な時間をあてられる場合は良いのですが、忙しい時間帯にこのような対応をするのは大変です。同時期に、種類の異なるクーポンを複数発行すると、スタッフの負担はさらに増えます。
特典狙いの客しか来ない
クーポン利用者には「クーポンハンター」と呼ばれる人たちがいます。クーポンの特典を目当てに、店舗を渡り歩く人たちです。こうした人たちは、クーポンが使えないときは再来店しません。
本来、クーポン広告は、経費をかけて集めた新規客に再来店を促して採算をとる販促方法です。割引にしか反応しない顧客を広告代をかけて集めても仕方がありません。
常連客が離れるデメリット
常連客は、クーポンに関係なくお店を利用してくれる大切な顧客。しかし、クーポンを発行して新規客が来店すると次のような問題が生じます。
- 新規客で店の雰囲気が変わる
- クーポン持参の新規客が優遇
クーポンで、いつもと違う客が訪れると店の雰囲気が変わります。それを嫌って常連客が離れることもあります。
また、クーポンを使わない常連客にサービスをしないで、クーポンを利用する新規客に手厚いサービスをする。ここに大きな矛盾があります。
クーポン広告をやめられない
クーポン広告を出せば、割引目当ての新規客が来店するが、有効期限が切れると来なくなる。また、常連客も離れていってしまう。結果、常にクーポン広告を出し続けることになります。
広告費を払って割引の宣伝をして、薄利の一見客を集め続ける。
クーポン広告が常態化すると、利用者も「クーポンの価格が平常」と捉え、反応も鈍っていきます。出稿媒体を増やしたり、割引率を上げたりして対応しますが、これは、喉の渇いて海水を飲む行為に似ています。